黒魔女さんが通る‼︎ブログ

青い鳥文庫『黒魔女さんが通る‼︎』 をだらだら語る  

【6-1黒魔女さん】大形京問題に暗御留燃阿が関わってほしいなぁ【11卷感想その②】


最新刊↓を読んでの暗御留燃阿オタの感想その②です。

krmjsnfan.hatenablog.jp

 

暗御留燃阿さん、どんどん蚊帳の外になってない?

満を持して発売された最新刊『黒魔女さんと黒魔術の王』。「黒曜石の黒魔女」&「魔王の王冠」とはなんなのか、大形の亡き祖父・京太郎はなぜ復活したのかなど、『黒魔女さんの修学旅行』以降に張りめぐらされた伏線や謎が一気に解決する巻でした。

さらに、「チョコのそばにいたい」と思った大形が、綺麗な心を取り戻そうと修行していたことも発覚。『黒魔女さんの呪いの学園』などでいい人になっていたのもそのおかげでした。ここ2年ほどで、大形問題がいよいよクライマックスを迎えている感があります。

しかしわたしには気になることが一つあります。それはそもそもこの問題を引き起こした張本人である暗御留燃阿が、改心以降、お話にほとんど関わっていないこと。

もともと悪役だった彼女が仲間になったのが無印13巻(発売は2010年)。それから15巻以上巻を重ね、10年の月日が過ぎました。ですが現在のところ、この問題に参加したと言えるのは『黒魔女さんの夏休み』の第1話ぐらいで、あとはたびたびあったぬいぐるみ外れイベントにも、今回の黒魔術の王との対決にもほぼノータッチです。あまりにも関わらなさすぎて当事者なのにこういう気持ちで大形のことを見てそう↓

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きっと次巻(もしくは次の魔界編)からは大形救済ターンに入るのでしょうが、このまま彼女が何もしないまま、チョコや新キャラの活躍によってなんとなく大形が救われてしまうのはかなり違和感があります。最終的に救い出すのは彼らだとしても、暗御留燃阿も何かしら責任を果たすのではないかと思うのです。

なのでこの記事では、暗御留燃阿が次巻以降どのように大形問題に関わっていくのかを考えてみたいと思います。結構私見や妄想が入ってくるかと思いますので、その辺はご注意ください。

 

  

大形京に残されたテーマ

『黒魔女さんと黒魔術の王』で印象的だったのが、記憶を失うことに対するチョコの否定的な考え方です。

例えば、ギュービッドと桃花が「未完ジュース」で記憶と魔力を奪われそうになった時、地の文で次のように述べています。

たのしかったこと、かなしかったこと、つらかったこと、うれしかったこと、ぜーんぶ消えちゃう。(略)

黒魔法は修行すれば、また取りもどせるかもしれない。

けど、消えた思い出は、二度と取りもどせない。

思い出をうばうってことは、命をうばうのとおなじなんだよ。

『黒魔女さんと黒魔術の王』p165 

ここで気になるのが、消してはいけない思い出の中に「かなしかったこと、つらかったこと」など、ネガティブなものも含まれていることです。つまり、本人がマイナスと捉えているかプラスと捉えているかにかかわらず、思い出を失うことそれ自体が起こってはいけないことだということです。

これを大形問題に当てはめて考えてみます。大形は幼少期に暗御留燃阿によって無理やり黒魔法使いにされたあげく、魔力を封印され、魔界を恨むようになりました。「未完ジュース」を飲めば、チョコや6−1との楽しい思い出も消えてしまいますが、幼少期のトラウマも解消し、ある意味まっさらな状態で人生をやり直すことができるかもしれません。

しかし、引用した言葉からすると、そのような展開はもちろん、「つらい記憶だけ消し、楽しい思い出は残して普通の小学生として暮らす」というオチも否定されているように思えます。となると、もし「未完ジュース」の効果を無効にできたとしても、彼は幼少期の経験を忘れることなく生きていくことになります。

そう考えると、「大形が幼少期の記憶にどう決着をつけるのか」が今後のテーマになっていきそうです。そしてその場合、暗御留燃阿が全く登場しないというのはほぼ考えられません。

 

 

大形と暗御留燃阿の過去が掘り下げられてほしい

期待しているのは、二人の関係がもっと掘り下げられること、暗御留燃阿の大形に対しての気持ちが明らかになることです。これまでも無印4巻などで二人の因縁は書かれてきましたが、それらは全て大形目線だったので、今度は彼女の視点での振り返りがあると嬉しいです。

「幼少期の記憶に決着をつける」とは、つまりは暗御留燃阿との因縁の解消のことだと思います。それが彼女を許すということになるのか、それとも別の形になるのかはわかりませんが、どちらにせよ暗御留燃阿側の気持ちがわからないと、いち読者(&暗御留燃阿オタ)としてはスッキリしません。なので掘り下げに期待しています。

ここからはオタクゆえの自分勝手な解釈ですが、師弟時代、暗御留燃阿は大形にギュービッドの面影を重ねていたと思ってます。

いくら努力しても天才型のギュービッドだけにはかなわないと感じていた暗御留燃阿。大形を弟子にしたのは、おそらく王立魔女学校を卒業して間もない頃。ギュービッドに成績トップの座を奪われそうになったという体験が、まだ彼女の中で色濃く残っていたであろう頃です。誰に教わったわけでもなく黒魔法を使いこなす大形は、きっとギュービッドを彷彿とさせる存在だったはず。そんな「才能」の持ち主が目の前にいるという状況に、出世の鬼として興奮すると同時に、天才の桁違いな魔力を3年間見てきた身としては恐怖を感じたのではないかと思います。

その後師弟関係が決定的に悪化し、師匠への恨みをつのらせながらみるみるうちに能力を開花させていった大形。その様子をみて本格的に怖くなった暗御留燃阿は弟子の元を去ります。「怖くなった」というのが特徴的で、ロベなどの他の悪役のように、「言うことを聞かない弟子に腹を立てた」わけではないのです。もっとも遺恨を残すことになった「魔力封印」という行為にすら才能への恐れを感じられるのがポイントです。

つまり出世の駒として利用しようという俗な欲の裏にあったのは、個人的な才能コンプレックスに基づく恐怖と、それゆえ天才に惹かれる気持ちだということです。大形京という個人ではなく、「ギュービッドを思い出させる天才」として弟子を見ていたわけです。

その後改心をへて、チョコによれば「ほんとうにやさしい黒魔女さん」になったらしい暗御留燃阿。実際、才能にこだわるきっかけになったギュービッドとも普通に接しており、コンプレックスを克服した感すらあります。

となると、現在ようやく「ギュービッドを思い出させる天才」ではなく、素の大形自身と向き合える状況になったのかもしれません。

きっとここからチョコたちは、大形に記憶を取り戻させるための行動をとるのでしょう。それは簡単なことではないはずです。たとえそれ用の魔界グッズなりなんなりが出てきたとしても、幼少期の辛い記憶を思い出すのを大形自身が拒否するかもしれません。そこで暗御留燃阿が何かする……という展開が、とりあえず私が望んでいるものです。

その過程で、コンプレックスを克服した理由(改心の理由)も明らかになってくれたら嬉しいです!

 

 

まとめ

長らく大形問題に関わってこなかった暗御留燃阿ですが、ここ最近はこの問題が本格的に終結に向かっているであろうこともあって、なんとなく関わりそうな雰囲気を出しているような気がしています。 やっぱりこの件の重要キャラであることは間違いないと思うので、絶対に登場してなにかしら爪痕を残してほしいです。

とにかく次巻がたのしみです!